すてな素話の仕上げ方 vol.3
さあ、今日は素話。
自分の言葉でお話を語る。
子供たちが大好きなお話の方法です。
前回までで素話の仕上げ方の全貌は
ざっとお伝えしたしました。
今日は場面分けについて、すこし詳しくお伝えします。
分けることの大切さ
お話って最初は本のページ数枚とか、紙に印刷された文字ですよね。
それをそのままにしておくと稽古するとき、
結局どうしたらいいのかわからずに、
何回か頭から通す。それだけになってしまいます。
それでは、なかなかお話を消化できません。
そこでまず分ける。場面ごとに分ける。
場面とは?
場面ってなんでしょう?
場面を定義することはここではしませんが、
というのも、場面を定義することはほぼ不可能だから。
でも、場面が変わったのではないか。
その目安には以下の4つがあります。
1 場所の変化
2 時間の経過(あるいは変化)
3 登場人物の登場・退場
4 新しい要素の登場
ひとつひとつ、見ていきましょう。
1 場所の変化
これはたとえば「ももたろう」なら、
おばあさんが桃を川で拾って、家に帰りました。
こう書いてあれば、場所が川辺から家へ変化しました。
これは場面が変わったのではないか?
と考える目安になります。
ご自分にとって、ここで場面分けしたいか、考える目安です。
場所が変わる。
これは私たちの生活でも、
引越し、転勤、転校、移住、旅行など出
それはそのまま大きな変化を意味することがあります。
もちろん場所が変わっても、
たとえばおばあさんの桃への関心が続いているから、と感じたら、
場面を分けなくてもいいのです。
ちょっと止まって考える。そんな目安になります。
人生でも一緒で、引越しをしても、自分にとってある人と付き合っていることのほうが重要で、
それが継続していたので、大きな変化とは言えない。そんなことがあるように、
お話でも、場所の変化があったからといって、必ずしも場面の変化を意味するわけではありません。
どうだろう?と考えてみる。
そのきっけけとして、捉えてみると
お話の中へだんだんと入っていくことができます。
2 時間の経過(あるいは変化)
「やがて朝になりました」「ようやく嵐がやみました。そして日が差し始めました」
そんな時間の経過を表す文章が出てきたら、
これも場面を分けようかな?と考える目安になります。
時間が経過すると、場面が展開することが多いです。
でも時間が経過しても、別のものがご自分にとって継続している場合は、
場面を分ける必要はありません。
逆に言うと、場所が変わったらから、時間が経過したから、と
機械的に場面を分けてしまうと、一つのお話で8個も10個も場面ができてしまいます。
昔ばなしなのにこんなに場面が多いと、今度は流れがつかめなくなります。
全体の流れが見えなくなってしまうのです。
3 登場人物の登場・退場
桃太郎でも、犬にあって、きびだんごをあげます。
犬が登場した。
新しい登場人物の登場ですね。
これも新しい場面に入ったのかな?
と考える大きな目安になります。
また登場人物の誰かが去るのも、大きな変化をもたらします。
人生でも、そうですね。
誰かとの出会い、別れが大きな区切りになることがあります。
4 新しい要素
これは上記に当てはまらなくて、
3回の繰り返しの3回目に実は新しい要素がある。
そんな場合に場面の変化を考える目安になります。
場面の「場」・「場」を構成する重大要素
場面。
これは定義はできませんが、場面の場。
場というものは、お話しでも、そして人生でも
場所、時間、人。
この3つが大きな構成要素だということがわかります。
素話ではお話を学んでいるだけなのですが、人生そのもののようです。
明日は日曜日。
ひとつお話を手に取って、場面分けを味わってみてください。
お話の中へ、入っていく。そんな体験の第一歩が始まると思います。
それはまた、みなさんお一人お一人の人生を新たに捉え直す第一歩でもある。
ストーリーテラーを育成するようになって、二〇年以上たちますが、
わたしはそんな風に感じるようになりました。
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