fbpx

小野恵美の朗読ライブPIECES vol.1 ライブ報告 写真とアンケート

2015年5月2日(土)19:00~20:15 『PIECES vol.1 That’s life 』
満席御礼となりました。みなさま、ご来場、ありがとうございました。

一人でしか 歩けない道
 このくらい宇宙に 弧を描く光
 それぞれが それぞれに たどってる
 (小野恵美)

ライブはこの詩で始まり、様々な詩、junjunさんのパートを経て、
宮沢賢治の『原体剣舞連』を経て、この詩(と内緒のおまけ)で終わりました。

アンケートより
☆宇宙に光。この一室の空間において、それは真実なんだなあ。この世の
人間たちの有り様なんだなあと嬉しくなりました。

☆宇宙の中での青白い光や黄色っぽい線が、弧を描いて飛んでいるのが見えました。

この詩のあとは、私の詩を5つ、朗読しました。

 友達ごっこ、家族ごっこ
 親子ごっこに、恋人ごっこ
 必死でやって、一番疲れる 自分ごっこ

 仮面の中身を見たいのに、
 いいところで、いつもトンズラ、卑怯者
 逃げることにも、もう飽きた

 ちょっくら、覗くことにした
 たいしたことない、自分の中身(小野恵美)

人に生まれても
人になれなくて泣く

 遠すぎる
 重力が光になる場所
 (小野恵美)

  

アンケートより
☆詩の朗読とは、風を感じたり、美しい花を見たり草を見たり、本当に全身でやって、始めて空間が立ち上がる。

☆一番に迫力に驚きました。色んな人、風景が浮かんできて、楽しかったです。

☆あの時間は、最初から最後まで、まるで私のために語りかけてくれているようでした。
まず最初の一篇、二篇でガツンときて、姿勢が正される思いでした。
自分ごっこの詩は、自分の日々のごっこ生活を問われているようで、思わず座り直したのです。
最後はやさしくなでられているようで、優しさで会場がいっぱいになって、明るい気持ちで
帰路につきました。

トークを挟んで、少し恋愛のような私の詩、『夜桜』『桜が咲いて』の二篇を読みました。

私は詩そのものが好きです。また朗読家でもあります。
ですので、ライブでは他の詩人の詩も読みました。
詩はとても濃密で、まるでひとつの詩が、ひとつの物語に匹敵するようです。
連続して聞くのは大変ですので、間にトークも挟みました。

最初の詩人は、金子みすゞ。『桜の木』を朗読しました。
その前に箱、ものを入れる箱について、お話しました。

みなさんもそうだと思うけれど、自分は小さい頃は箱に入っていなかったと思う。
大きくて重い箱、性別、金子みすゞという詩人を考えると箱について考えます、
そんな話をさせていただきました。

junjunさんが、即興芝居の中で、この箱というキーワードもいれてくださって、
この日はライブを通して、はからずも箱がテーマになったようです。

吉野弘の『日向で』『生命は』という詩も読みました。

日向ぼっこを感じながら、読みました。
日向でハエをみて、それが詩になることにも驚きですが
そこから、人間がどんな存在か、が語られます。
難しい言葉は一言も出てきません。

完全に脱帽です!

宮澤賢治『原体剣舞連』
junjunさんのパートの後、ライブは終りへと向かいます。
今年のライブでは毎回朗読する宮澤賢治『原体剣舞連』です。

宮澤賢治は、自分の詩を心象スケッチと呼んでいました。
男たちが、半月の下、かがり火をたき、舞う様子を描きながら、
そこには多くのイメージが登場します。
リズムと躍動感に溢れ、イメージに溢れ、自然に溢れ、スケールが大きい詩人です。

片刃の太刀をひらめかす、原体村の舞手(おどりこ)たちよ

書き言葉であるため、難解な語を一回聞いただけで、ご理解いただくのは難しい詩人でもあります。
けれどもそこは言語造形家魂として、現代にはないこの詩人のスケールの大きさが伝わるよう
ありとあらゆること、できることの全てをしていきたいと思っています。

 

アンケートより『原体剣舞連』について
☆原体剣舞連は感動しました。スタジオのいろんなところから声がしているようで、
お部屋中をいろいろな重さとか、温度とか、色を持った言葉が満たしているようでした

これを聞くために、次回も絶対来よう!と思いました。

☆言葉の響き、リズムをただただ楽しんでおりました。

☆原体村での勇ましい剣舞を見ながらも、夜空に一人漂っている感覚がありました。

☆本当に目の前に銀河が広がっている感覚になりました。

☆原体剣舞連の時は、自然を感じて空間も広がって、おおらかな気持ちになって
ほっと一息つけた感じです。

アンケート ライブ全般について
☆人生は様々なこと、なんでも あるけれど、
生きているのは、生きる というのは、良いものなのだと思いました

☆詩は言葉が少ないのに、長いお話を聞いたような満足感がありました。

☆まだ自分の中で声がこだましているようです

☆声が触れてくる、と思いました。

☆ことばは炭酸のように、しゅわしゅわと空間に解き放たれては消えていったけど、
終演後、わたしの心は満ち満ちていました。

☆詩の朗読、というのは初めての体験でしたが、
今まで本で読むことしかなかった詩というものが
直に伝わってくる、文字で繋ぎ止められていた言葉が
生きて届いてくるような感じでした。絢絢さんの世界にも引き込まれました。
女として生きることの困難さ、さらに表現者として生きることの厳しさ、
そのことに考えさせられ、悩まされる中、
ライブの終盤ではそれが肯定される終わり方で、
やっぱり自分の在り方を認めていきていくしかないのだ、と改めて思いました。

☆たくさんの響き、いろんな音色
おなかいっぱいすぎるくらいに、たっぷりのごちそう。
いろんな味がして、軽くても重くても、どれも深みのある味わいで
楽しい、おもしろい という言葉が
こんなに自分の奥からやってくるとは。
ことばの力ってすごい。
人の力って、すごい。
生きてるって、すごい。
なんだか、そんなことを感じました。

☆ トークの中に出てきた「箱」、金子みすゞさんの人生や『桜の木』とジュンジュンさんの『女業』が
響き合っていて、波がひたひたと、時にはざぶーんと押し寄せてくるようでした。
『しるし』は亡くなった父の面影?残像?のようなものに出会えたような、
触れられたような不思議な感触を覚えました。
あれはなんだったのか・・・・・・・滅多にないことが起こったのだと思いました。

アンケート ゲスト出演junjunさん特集 大好評でした。絢々さん、ありがとうございました!
☆痛いほどの熱が伝わってきました。
即興も逸品で、じゅんじゅんさんとことばの世界で遊べて、ホント、楽しかったです。

☆「女業」の最後に女の子が車の窓から見た街の灯りが、とてもきれいで悲しくなりました。
即興芝居はすごいですね。一瞬のうちにお話を考えて、たぶん演じている間も頭の中は
ぐるぐる考えていらっしゃるだろうに、少しもそんな気配は見せず、観客の前にたち続けている
意識がすごいと思いました

☆ 『女業』では、「箱」の一つの形をくっきりと見せてくださいました。
母から娘、娘から母への変化(へんげ)がすごかった!
箱の中にぎゅうぎゅう入れられて、年は大人でも、小さな少女みたいという女性が感じられました。
即興芝居、すごかったです。いつ考えているんですか!?と思いました。
そして最後がちゃんと箱のテーマの一つの答えになっている・・・
もう本当にすごいとしか言いようがありません。

☆即興芝居、おもしろい!

☆一人芝居にはもうただただ圧倒され、また即興は楽しく拝見しました。

次回のライブ
7月4日(土)ゲスト出演は詩人のnorikoさんです。
私もnorikoさんもこの日のために新しい詩を書いています。
どうぞお楽しみに!ご予約受付中です。