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羽化するためのことばのレッスン~言語造形人間学02~歩く速度と話す速度

自分との付き合い方が変われば、自分との関係が変わる
前回は「自分の声が好きではない、それは自分が好きではないこと」と書きました。
言語造形のレッスンをしていくうちに、自分のことばの特徴がだんだんわかっていきます。
まるで新しい地図を手に入れるかのように、レッスンによってことばの世界が立ち上がります。
それは同時に、自分が地図のどのあたりにいるのかが、わかっていくことです。

北や南にいることが、いいことでも悪いことでもないように、
その方の重心が上にあろうが、下にあろうが、
その方が「あ」の母音を強く話す癖があろうが、
それは悪いことではありません。

それでは早速始めましょう。

ことばの基本は歩くこと
ことばは歩くことと関係があります。
歩き方を見ると、いろいろなことがわかります。
シュタイナーは
「その人の歩き方を見れば、どのように口蓋を使ってしゃべるのか、わかる」
そう言っていました。
そこまで正確にわからなくても、実は私たちにもこの感覚はあります。

誰かが近づいてきました。
あれ、怒ってるな。
あれ、いつもと違うな。
歩き方、雰囲気も含めて、歩き方を見て、その人の状態や性格を感じています。

どこをどう見ているのかは意識していませんが、なんとなくわかって、
「後で言おう」とか「今、言っちゃおう」とか、判断しています。
カンがいいという人もいれば、観察力があるという人もいるでしょう。
個人差はありますが、歩き方からその人の今の状態、どんな人かを判断する感覚は
私たちにあります。

言語造形とは、普段無意識でしていることを、意識的にすること。
これはキーワードです。これからも何度も出てくることになります。

歩く速度と話す速度
速く歩く人は速く話しますし、ゆっくり話す人はゆっくり話します。
なーんだ。
そうですね、なーんだ、ですね。
試してみると、難しいことがわかります。
みなさん、「私は○○(ご自分の名前)です。○○から○○線に乗って、○○駅で乗り換えて、来ました。
よろしくお願いいたします」とおっしゃってみてください。

試しにその速さを二倍早くしてください。
できますか?
逆に、速度を落として、二倍ゆっくり話してください。
どうしょうか?ゆっくりも難しいですね。

正直言って、早くも遅くもできる方はいらっしゃらないと思います。
そのくらい、自分の速度を変えていくことは難しいです。でも、中には
それが上手な方もいて、講座でお会いすると、細かくご自分にギアを入れて
速度を変化させているようで、美しいものを見たように感じ、嬉しくなります。

その仕組みは?
1 「わたし」の特徴 それは意識が何をしているか
歩くことも、話すことも、全く違う行為でありながら、実は共通点があります。
医学でも話すためには全身の筋肉が使われているという研究がなされました。
歩くことも話すことも、「私たちの意識が、外に対して、どう働きかけるか」の点から見ると
同じことなのです。

もしも意識が私であると仮定するのであれば、その人の意識はその人に固有の速度で動きます。
言い換えると、その人にとって心地の良い速度、その人固有の速度があります。
たいがいその速度で歩いたり、話したり、物事や外部に働きかけています。
足も、言語器官も、ベッタリと自分にくっついてしまっていますが、意識から見れば外部です。
自分が楽器にだんだんとなっていく過程で、「意識」ってあるんだな。
そんな実感が得られます。

2 動きを媒介に変えていく
言葉は意識の軌跡です。
ことばの声を聞くと、そこにあるさまざまなものがすべて入っています。
不安や怒り、思考、ビジョン、そういったものが聞こえてきます。
言葉を学ぶとは、意識を変えることになります。
でも、意識だけを見たり聞いたり感じたりすることは難しいことです。
私たちは仙人ではないので、言葉が変わるほど意識を変化させることは、
もっと難しいです。

歩く速度、重心、歩き方、手の動かし方まで変わるほどでないと、言葉まで変わりません。

私たちは仙人ではないので、意識だけをひょいひょい変えられません。
でも手足の筋肉は随意筋ですので、動きを変えることはできます。
WORTEの言語造形は、歩き方、手や腕の動かし方を通して、
それを変化させていくことで、言葉まで変えていきます。

速い人と遅い人
まずご自分がどちらなのか、みなさんはご存知ですか?

今までに、お母さん、お父さんに「遅い」と言われてきた方は遅いタイプの方。
逆に「後ろを振り返って!雑」など、言われてきた方は速いタイプの方です。
どちらがよりいいというわけではありません。
どちらか知っていることが、言葉を学んでいくのには大切です。

次回はどちらかわからない方のために、さらなる目印をお教えします。
 

言語造形人間学について
言語造形人間学は小野恵美のオリジナルの造語です。
シュ タイナー夫妻の始めたこと ばの芸術、言語造形を20年間実践し、ことばの音(子音、母音)と身体や動き、意識との関係、人間の成長との関係などを研究してきました。お話を教えるこ と、オリジナルの言語造形練習文を個人レッスンで各自に適応することで、その確実さを確認してきました。言語造形人間学は、シュタイナーの言語造形の精神 が結実したものです。ヴォルテのレッスンは、言語造形人間学に基づいて行われます。またヴォルテの上級クラスでは、集中講義としてその理論の講義を受ける ことができます。

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