1年を振り返る ~印象を吟味する~
ヴォルテでは数年前まで1000部発行の無料のニュースレターを10年ほど発行していました。
年末前の冬号恒例の記事がありました。「1年を振り返る」ものです。
ニュースレター発行から、フェイスブックとホームページに変わりましたが、
年末恒例のこの記事は続けたいと思います。
フェイスブックには短いもの、ホームページには詳しい記事を載せました。どうぞご覧ください。
年々、はやくなる?!
お年寄りが杖をつき、よろめくようにして赤信号になりそうなのを
無理矢理横断しているのを見た事があります。時間がたっぷりありそうなお年寄りが、
なぜそんなに急いでいるのか、わかりませんでした。
不思議で不思議で仕方がなかったのですが、先日もそんな場面を見つけたので、
一緒に歩いていた母に不思議だと言うと、「年よりは時間がないから焦るのよ」と答えていました。
小学校の頃、6年生は大人に見え、自分が6年生になって卒業するのは
永遠に来ないほど遠くに思えました。
そうです。年々、年をとるにつれ、一年が早くなります。
まさに、あっという間です。
そんなわけで、今年もあけたかと思うと、あっという間に師走へと突入した感じです。
みなさんはいかがお感じですか?
一年は確かにあっという間に過ぎてしまいそうだけど、
「あっ」くらいしか内容がなかったかというと、そんなことはありませんでした。
振り返ってみると、今年もありがたいことに「あっ」以上にたくさんの体験をし、
いろいろな人に出会い、いろいろな思いをし、さまざまなことをいたしました。
きっとみなさんもそうだと思います。
WORTE(ヴォルテ)に関して言えば、上級ストーリーテラーが誕生し、
おはなし会や大人のための朗読会をスタートしました。
後続の生徒さんたちも成長し、年末年始のヴォルテがない時間に
お互い今年の振り返りなどで小さなグループで会う約束をしていらっしゃるようです。
私も定期的にPIECESという朗読会を開始し、スポークンワードの詩人、文学系の詩人と
たくさん知り合いました。
プライベートもいろいろありましたが、来年はもっといろいろなことがありそうな予感がします。
一年を振り返る ちょこちょことしておき、目印をつける
この一年、どんな年でしたか?
一年を振り返るときに使うのは、「残響を聴く」「印象を耕す」というヴォルテのメソッドです。
今回は振り返りながら印をつける。目印を付けて行くというのをしたいと思います。
印象を振り返る
自分がしたことをざっと振り返ってみてはいかがでしょうか?
年末はみなさんもお忙しいでしょうから、できれば今週末がオススメです。
手帳をめくりながら、春はこんなことをしたなあ、こんな気持ちだったなあ、
夏はこんなことを考えていたなあと目印をつけるようにざっと振り返ってみてください。
電車の中でもいいと思います。そんなに改まって大げさに時間をとれなくても大丈夫です。
手帳を見ながら振り返ってもいいですし、季節ごとに振り返ってもいいです。
今週末にお時間が取れない方は、今週から来週にかけて
細切れの時間を使って、ちょくちょくしてもいいと思います。
ただここで一つだけ注意があります!
この一年、大変なことが起こった人、例えば職を変えざをえなかった。
近しい人が亡くなった。闘病生活に入った。
大きな体験ですから、お家で、時間のある時、
誰にも邪魔されない守られた状況で振り返ってください。
思い出したり、考えたりわざわざしなくても、ついついそのことを考えてしまうような体験をした方は、
あえてここで書く事をなさらなくていいです。ここで書く事は、大きなことが起こらなくて
日常に埋没してしまいそうな時のため、と思って下さい。
振り返るのが辛い時
ちなみに、振り返るのが、辛い時には振り返る必要はありません。
「やろう」と思えた時に時間をつくって、守られた環境を作って、
1時間ちゃんと時間をとってからするのが一番です。
例えば近親者が亡くなった時、
「ああ、そうだった。最初は慢性の糖尿病だったんだ。それが節制しないまま、
どんどん合併症になって、目が見えにくくなって、それでも一つも不満を言わなかったなあ。
でも私はそれを見ていながら見ていなかったんだよなあ」
という具合に思い出す。それが出来る時にする。
すると悲しかったことも、こころの叡智に変わります。
出来るかわからないとき
ご自分で出来るかどうか、判断できない場合は、
それは出来ない時期のことが多いです。
もしも出来ればそれはしかし、大きな大きな行為になると私は思います。
ただ、それには時期があるんですね。
人生にはいろいろな時期があって、思い出せない、
自分がどこにいて何をしているのかもわからない時期もあります。
ずっと同じ時期、ということはないですから、どんな状態も必ず変わって行きます。
そうやって一枚一枚、薄皮をむくように人って進んでいく。
終わらない夜はありません!
印象を耕す
さて、印象を振り返るというと大げさですが、
心のお掃除をしていると考えていただければいいと思います。
ちょくちょくちょこっとそうじして、年末には大掃除。
だから大仰に考えずに、構えずに、ちょこちょこ思い出して振り返ってください。
このとき大事なのは、感情的にならないこと。
そのエネルギー、もったいないです。
感情は大きなエネルギーなので、泣いたり怒ったりしてしまったとしても、
もうひとりの自分がいるのを忘れないでください。
泣いている自分とは違うもうひとりの自分がいて、
その人が、出来事を見ている、感じている。
それが印象を耕すことです。残響を聴くとも言っています。
自分のために1時間とる
少し静かな時間を取れるときには、ぜひこんなことを試してみて下さい。
すでに何回か細切れに思い出したり、振り返ったりしていれば、思い出しやすいです。
私は「絵巻物を作る」と言っているのですが、大きな紙に、絵が好きな方は絵を描いてもいいですし、
一言でいうと「焦りの春だった」とか「もがきの春だった」と言葉に置き換えてもいいです。
体験を絵巻物に
書いていって下さい。
そうやって体験を自分の表現へ、変換をしてみてください。
目印みたいなものです。自分の生きた一年に目印をつける。
「あっ」という間だった、といって過ぎ去らせてしまうのではなく、
自分で振り返ってみて、こんなだったなあ、と目印をつけていく。
旅行に行ってそれを自分なりに整理するのと同じですね。
贈り物が現れる
目印をつけていくと自分のテーマが自然とわかります。
自分のことって、わかっているようで、わからない。
でも静かな時間に耳を傾ける、感じることができると
答えは自分の中にある。
自分はこんな疑問を持っているんだなあ、
こういうことをテーマに来年は生きたいと、
今は自分はこんな所にいるんだなあ。
来年はちょっとこうなるかな。こうしたいな。
という具合に、自然とテーマ、疑問、問いが浮かんでくると思います。
贈り物といってもいいですね。
振り返るだけで、来年という時間を感じることができます。
自分を感じる時間をとると、いろいろなことがわかります。
本当ですよ。ぜひ試してみて下さい。
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