こんにちは。シュタイナーのことばの専門家
小野恵美です。
ご訪問ありがとうございます。
◆ことばは、魂の栄養。子どもにとってのごちそうです!
さて……
私たちは毎日ことばを使っていますが、
音としての言葉をちゃんと学んだことがありません。
そう、音としてのことばこそ
シュタイナーの言語造形で一番大事なことなんです。
一言でいうと「ことばは子どものごちそう」です。
この記事を読んでるみなさんのなかにも
「読み聞かせ」をなさっている方は多いと思います。
みなさんの読み聞かせは「ごちそう」に
なっていますか???
ふだんのお子さんとの会話が、
お子さんにとって
「ごちそう」になっていますか???
ことばは、子どもたちの魂だけではなく、
身体も育みます。
この世界をどのように感じていくのか、
つまり世界との懸け橋なんです。
この世界をどのように感じ、
自分をどのように育むのか。
そのための大切な糧が、ことばです。
ことばは魂と身体を育み、
そして子どもと世界との関係そのものなんです。
だから私は声を大にして、言いたいのです。
みなさんが発することばは、子どもたちにとって、
滋味ゆたかなごちそうになっていますか?
でも、あなたがどれだけことばが大事だと思っても
お家で読み聞かせに取り組んでも……
一人でしていると不安になったり
これでいいのか思案してしまいますよね。
その気持ちは、本当によくわかります。
とくにシュタイナーのことばの専門家として
「問題だなあ」と思っていることがありました。
ある誤解が広がっているということです。
それが「読み聞かせは淡々と」です。
子ども達へのことば教育で語られる語に「淡々と」があります。
一般の読み聞かせではもちろん、
シュタイナー教育でも判で押したように
「淡々と」と言われています。
日本ではシュタイナー教育がかなり受け入れられています。
でも、きちんとドルナッハで学ばれた方が少ないためか、
ある教えが少し誤って広まっているんですね。
えー!!
私は正直言って、すごく驚いています。
シュタイナーが、ことばをどう捉えたのか、
全く勉強していない人たちの発言が広まってしまったのです。
なんでそのようなことになってしまったのでしょうか??
専門家として私が危惧しているのは
合ってる/合っていない、ではありません。
合ってはいるのです。しかし危惧する理由が2つあります。
1 「淡々と」は誤解をまねく
本当に誤解を招く表現なんです。
「淡々と」と聞くと、パッとイメージがわきます。
でも人によって、イメージすることが違うからです。
実際、こんな悩みごとが私のもとに届くようになりました。
「能面のような顔で読むのかと思ってました……」
「本を読み聞かせしている間に、自分が楽しくなってしまって、
そのたびに『あ、淡々とだった』と反省してしまって、
どう読んだらいいのか、わからなくなってしまいました」
などなど。
能面のような顔でしてもらうお話が
ごちそうになるでしょうか?
どう話したらいいのか、不安に思っている人がするお話しが
ごちそうになるでしょうか?
残念ながら、ならないんです!!
読み聞かせは「淡々と」と言われ、
また本にもそう書かれています。
たしかに合っています。
しかし、シュタイナーによることばの芸術、
言語造形の専門家として
私ならこの言葉は使わないだろうと言えます。
「淡々と」という言葉は
実際にお話をしてみるとイメージと噛み合ないのです。
2 ひとり歩きしやすいから
もう一つの問題点は
「ああ、シュタイナー教育では読み聞かせは淡々とね」
と、ある意味、わかりやすい教えであるため、
この間違った考え方が簡単に広がりやすいこと。
しかも、取り入れやすくもあります。
しかし、この「淡々と」という言葉へのスタンスは、
シュタイナーのことば観からは程遠いのです。
◆これ以上、誤りを広めないために
この2つの理由から、
私は「ことばは子どものごちそう」
というシリーズの講座を開きました。
いまから21年前のことです。
そしてそれが、日本で唯一の言語造形スクール、
ことば塾WORTE(ヴォルテ)の始まりとなりました。
「ことばは子どものごちそう」をスタートして、
1年ほどたったころ、自宅に手紙が届きました。
「真夜中のキッチンで、これを書いています」
こんな書き出しでした。
どうしたんだろう? そう思って読み進めました。
「ことばは子どものごちそう」は3回のシリーズ。
3回目の最終回で、
その日のテーマは「人が人に触れる」でした。
その参加者の方からのものでした。読み進めていきました。
その手紙をご紹介します。
◆参加者の手紙
「体ごと変わる、シュタイナーのことばのレッスン」
真夜中のキッチンで、これを書いています。
家族が寝静まって、やっと静かになりました。
今日のレッスンの衝撃が今も体にあります。
いままで、シュタイナーの勉強会や読書会に出て
シュタイナーの本を読んできたんですけど……。
シュタイナー教育って、なんだか本を読んでもわかりづらい。
同じところを何回読んでも、
頭の中に入らないわぁという感じなのですが、
今日の午後、全部変わった気がしました。
ペアの橋本さんが、目隠しをした私を声で導いてくれました。
その後もずっと目隠しをして
ペアが部屋のなかのいろいろなものに触れさせてくれて
不思議でした。水に触わらせてくれたとき
まるで「水」そのものがわかったかのようでした。
一番最後、椅子に座った私のもとにスプーンに食べ物をのせて、
橋本さんが私のもとへ運んでくれました。
数分、目隠しをしていただけなのに
私は全部が触覚器官のようになっていました。
目隠しをしたままなので、強烈でした。
しょっぱくて、そのしょっぱさが全身に響いて
体がねじれそうで、それが今も残っています。
今日の講座は、一生忘れません。
なんだか、大げさですね。
でも、たぶん、一生忘れません。
小さな子どもがどんなふうに世界に触れるか。
体験できました。
「だから、ことばは大事なんですよ」
そう言って、にこりと笑った小野恵美さん、一生、忘れません。
思い返すと、初日は気質のワークで
あの日から変わっていきました。
うちの子があんまりゆっくりなのが、
気にしないと言っていても
正直に言うと気になっていたのです。
あのワークの体験以来、声かけが変わりました。
頭では「速くして、なにやってるの?」
なんて言ってはいけないって
わかってたけど、イラッとしてました。
それに下の子は胆汁気質で言い返してくるから
「素直じゃない」なんて言ってたんです。
でも、そうじゃないって、腑に落ちたワークでした。
腑に落ちたって言うか
体も心もブルブルに揺さぶられて、
体ごと変わった感じです。
「受ける前と後では、人生が違う」
って体験した人が書いていて
「そうかなあ」と思って参加したけど
(すみません、でも本当にそうだったんです)
本当に人生が違います。
ありがとうございました。
明日は寝不足だけど、なんだか嬉しいです。
香川 啓子
◆たくさんのお手紙
お手紙を読んで、シュタイナーの遺した言語造形のすごさが
伝わるでしょうか?
香川さんが送ってくださった手紙だけではありません。
「ことばは子どものごちそう」という3回シリーズの講座の参加者からは
講座でアンケートをお配りしているにも関わらず
あとから、ハガキ、手紙、メールが届きました。
10年以上たっても、届くのでした。
先日も、メールが届きました。
「講座で使ったお話しのコピーを千葉県から、
岡山に引っ越したけれど持っています。
そのくらい忘れられない講座でした」
そんなメールでした。嬉しかったです。
◆日本に戻り、私は動き始めた
私はシュタイナーの言葉の芸術、言語造形をドルナッハで学び
ハンガリーやドイツで教えた後、日本に戻ってきて、
言語造形を日本のみなさんにお伝えしようとしていました。
「ことばは子どものごちそう」は
一番最初にした講座でした。
「お話しは淡々と」の言葉に翻弄され
悩むお母さんがたのために
私はこの講座をつくり、
ヴォルテを立ち上げました。
あれから、25年がたち、
延べ3,000名以上の方がヴォルテで学びました。
この講座は2000年から2008年にかけて開かれ
延べにして300名以上の参加者がありました。
アンケート以外にもたくさんのお手紙をいただいた
人気の講座であり、ヴォルテの始まりの講座でもあります。
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