HSP・繊細さんに聞いた|人に気を遣いすぎる生きづらさの正体と、他人の感情を背負わないコツ

誰かがため息をつくと、
「私、何かしたかな」と胸がざわつく。
人と会った日は、
帰り道でもうくたくた。
そんな自分を「気にしすぎ」と責めてしまう方も、いるはずです。

繊細さ、HSP(ひといちばい敏感な人、という意味の言葉)。
最近、よく耳にするようになりました。
自分は繊細かもしれない、と感じている全国の30〜60代の女性300人にうかがいました。

この記事について

いつも読んでくださっている方へ。
これまでとは少し違う形の記事をお届けしています。

ことばや人との関わりに悩みながら、
相談先がわからずにいる方に届くよう、
アンケートに基づいた記事をご用意しています。

この記事は、調査をもとに、
スタッフがまとめたものです。
実際にヴォルテに寄せられたお声ではありません。

わたし自身の言葉は、これまでどおりメルマガでお届けしています。

きっかけは「知った」と「言われた」

まず、自分を繊細かもしれないと感じたきっかけから。

本やSNSでHSPを知り、当てはまると思った45.3%
人から「繊細だね」「気にしすぎ」と言われた43.7%
職場や家庭で体調を崩したことがある6.3%
人と会ったあと、人一倍どっと疲れると気づいた4.7%
子どものころから自覚があった0.0%

Q. 自分を「繊細」「HSPかもしれない」と感じたきっかけは?(n=300/単一回答)

「本やSNSでHSPを知り、当てはまると思った」が45.3%。
ほぼ並んで、「人から『繊細だね』『気にしすぎ』と言われた」が43.7%。
二つを合わせると、九割近くになります。
名前がついて、自分を責める気持ちが少しゆるんだ方もいるはずです。

体調を崩して気づいた方は6.3%、
人と会ったあとの疲れで気づいた方は4.7%でした。
自分の体の感覚より、外から届いた言葉で気づいた方のほうが、ずっと多いんです。

「気にしすぎ」は、言った側にとっては軽いひと言。
けれど言われた側には、長く残ります。
何度も言われるうちに、
感じること自体がいけないことのように
見えてくる方もいらっしゃいます。

なお、HSPは医学的な診断名ではありません。
当てはまるかどうかより、
いま自分が何に疲れているのか。
そちらのほうが、暮らしの手がかりになります。

七割が、相手の機嫌をずっと気にしている

人と接するとき、ついしてしまうことは何でしょう。

相手の機嫌や表情をずっと気にしてしまう72.3%
不機嫌な人がいると、自分のせいかと思ってしまう45.0%
言いたいことを飲み込んでしまう34.3%
頼まれると断れない30.0%
相手の悩みを自分のことのように抱え込む7.3%
一人になると「一人反省会」をしてしまう6.0%

Q. 人と接するとき、ついしてしまうことは?(n=300/複数回答)

「相手の機嫌や表情をずっと気にしてしまう」が72.3%。
「不機嫌な人がいると、自分のせいかと思ってしまう」が45.0%。
「言いたいことを飲み込んでしまう」34.3%、
「頼まれると断れない」30.0%が続きます。

上位の二つを、並べてみてください。
相手の表情を、ずっと見ている。
そして、相手の不機嫌を、自分の責任として引き受けている。

誰かが不機嫌なのは、その人の事情です。
寝不足だったのか、家で何かあったのか。
それでも「私のせいかも」と抱え込んでしまう。
相手の感情まで、自分の荷物にしているんです。

「相手の悩みを自分のことのように抱え込む」は7.3%、
「一人反省会」は6.0%でした。
気になっているのは、相手の悩みの中身より、目の前の表情や空気。
人と一緒にいる、その時間そのものに力を使っているんですよね。

言いたいことを飲み込む。
頼まれると、断れない。
相手の気持ちを先に考えるぶん、
自分の言葉は、いつもあとまわしになります。
気づけば、一日の終わりにぐったりしている。

どうして、人の顔色に敏感になるのか。
子どもの頃、家の空気を読んで過ごしてきた。
機嫌をそこねないように、言葉を選んできた。
そうして身についた構えが、今も続いていることもあります。
あなたの性格のせいだけではありません。

楽になるのは、言葉にすること

では、どんなことで気持ちが楽になったのか。

気持ちを言葉にして書く・話す62.5%
一人で過ごす時間を意識してとる59.5%
自分の特性をわかってくれる人に話す23.8%
「それは相手の感情」と切り分けて考える9.4%
付き合う人や会う時間を減らす8.0%
深呼吸や声を出すなど、体を使ってリセットする3.7%

Q. 気持ちが楽になった・楽になりそうだと思うことは?(n=299/複数回答)

「気持ちを言葉にして書く・話す」が62.5%、
「一人で過ごす時間を意識してとる」が59.5%。
この二つが、大きく抜けています。
「自分の特性をわかってくれる人に話す」も23.8%ありました。

一人の時間は、誰の表情も読まなくていい時間です。
張りつめていたものを下ろして、自分の気持ちに戻る。
半数以上の方が、それを意識してとっています。

わかってくれる人に話すのも、言葉にすることの延長にあります。
「気にしすぎ」と言われてきた方にとって、
そう言わない相手がいることは、それだけで支えになります。

「付き合う人や会う時間を減らす」は8.0%。
人との関係を減らすより、
自分の側を整える方向を選んでいる方が多いようです。

「『それは相手の感情』と切り分けて考える」は、9.4%にとどまりました。
切り分けたほうがいい、とわかってはいる。
でも、頭で線を引こうとしても、うまくいかない。
ため息を聞いた瞬間に、もう体が反応しているからです。

書く。話す。
胸の中のもやもやを、いったん言葉にして外に出す。
すると、どこまでが自分の気持ちで、
どこからが相手のものなのか、
少しずつ見えてくることもあります。
他人の感情を背負わないための入り口のひとつになるかもしれません。

「深呼吸や声を出すなど、体を使ってリセットする」は3.7%でした。
声に出すのも、言葉を外に出す方法のひとつ。
書くだけでは届かないところに、声が届くこともあります。

人の表情に気づけるのは、ひとつの力です。
ただ、相手の感情まで背負う必要はありません。
まずは今日、感じたことを一行だけ、書き出してみてください。

ヴォルテでは、ことばや動きのワークを通して、
自分と人とのあいだに向き合う時間をつくっています。
なお、眠れない日が続く、体調に出ているといった場合は、
無理をせず医療機関にご相談ください。

<調査概要>この記事は、全国の30〜60代の女性300名を対象としたインターネット調査をもとに、スタッフがまとめたものです。実際に寄せられたお声ではありません。なお本調査では「生きづらさをいちばん感じる場面」もうかがいましたが、回答が一つの選択肢に極端に集中し、傾向として読み取れる形になりませんでした。そのため、この設問は記事に掲載していません。

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