何かひどいことをされたわけではない。
それなのに、あの人と話したあとは、なぜかどっと疲れる。
家に帰っても、言われたひと言が頭から離れない。
「気にしすぎかな」と自分に言い聞かせて、
また次の朝、職場へ向かう。
職場の「気が合わない人」と、みなさんはどう付き合っているのか。
全国の30〜60代の女性300人にうかがいました。
この記事について
いつも読んでくださっている方へ。
これまでとは少し違う形の記事をお届けしています。
ことばや人との関わりに悩みながら、
相談先がわからずにいる方に届くよう、
アンケートに基づいた記事をご用意しています。
この記事は、調査をもとに、
スタッフがまとめたものです。
実際にヴォルテに寄せられたお声ではありません。
わたし自身の言葉は、これまでどおりメルマガでお届けしています。
いちばん多いのは、同僚との合わなさ
まず、気が合わない人の立場から。
Q. 職場の「気が合わない人」は、あなたから見てどんな立場の人ですか?(n=300/単一回答)
いちばん多かったのは「同僚(同期・同年代)」で41.0%。
次に「先輩」と「雇用形態の違う人(パート・派遣など)」が、それぞれ二割弱。
上司と答えた方は、7.7%にとどまっています。
上司なら、立場の違いとして
割り切れることもあります。
けれど同僚は、肩を並べて同じ仕事をする相手。
逃げ場がないぶん、小さな違和感が毎日積もっていきます。
雇用形態の違う人を挙げた方も、二割近くいました。
働き方が違うと、
仕事の見え方も変わってきます。
同じ職場にいても、同じ景色を見ているとは限らないんですよね。
「合わないだけ」の関係が七割
その人との関係は、どんな状態なのか。
Q. その人との関係で、いちばん近い状態は?(n=300/単一回答)
「考え方や価値観が合わないだけ」が71.0%。
「自分のほうが相手を避けてしまっている」16.0%、
「言い方がきつく、話すたびに消耗する」9.7%でした。
七割の方は、何かをされているわけではありません。
ただ、合わない。
それだけのことに見えます。
「言い方がきつく、話すたびに消耗する」は一割ほど。
数としては少なくても、毎日向き合う方にとっては、
その一回一回が重たいはずです。
自分のほうが避けている、と答えた方もいました。
避けている自分を、どこかで後ろめたく思っている。
けれど、合わない相手から距離を取るのは、
責められるようなことではありません。
六割が、家に帰っても考えている
では、その人と接したあと、どんな影響が出ているのでしょう。
Q. その人と接したあと、どんな影響がありますか?(n=298/複数回答)
「帰宅後もその人のことを考えてしまう」が64.8%。
「仕事への意欲が下がる」37.9%、
「出勤前に気が重くなる」24.5%と続きます。
「眠れない・胃が痛いなど体調に出る」も15.4%。
七人に一人ほどの方は、気持ちより先に、体がサインを出しています。
「合わないだけ」の関係が七割なのに、
六割以上の方が、家に帰ってもその人のことを考えている。
大きな出来事がなくても、人は十分に疲れるんです。
台所に立っているとき。
お風呂に入っているとき。
ふとした拍子に、言われたひと言が、
あの声の調子ごとよみがえる。
気づけば、心の中で何度も言い返している。
職場で聞いた言葉は、職場に置いてこられません。
「家族にイライラをぶつけてしまう」も13.4%。
職場で飲み込んだものが、いちばん近い人に向かってしまう。
そしてまた、そんな自分を責める。
一方、「転職や退職を考える」を選んだ方はいませんでした。
辞めるほどではない。
だからこそ、明日も同じ一日が続きます。
疲れるのは、あなたが弱いからではありません。
合わない相手と毎日顔を合わせていれば、誰でもすり減ります。
距離の取り方と、短い言葉
最後に、みなさんがどう関わっているのかをうかがいました。
Q. 気が合わない人と関わるうえで、試したこと・効果があったことは?(n=284/複数回答)
「必要な会話だけにして接触を減らす」が66.9%で最多。
「仕事以外の時間で気持ちを切り替える」40.8%、
「言い返さず、短く丁寧に返す」35.2%が続きました。
上位の二つは、どちらも距離の取り方です。
会う量を減らす。
仕事の外に、自分の時間をつくる。
関係を良くしようとするより、まず離れる。
多くの方が、そこから始めています。
三番目の「短く丁寧に返す」は、言葉の使い方です。
言い返すと、相手の調子に巻き込まれてしまう。
黙りこむと、飲み込んだ言葉が自分の中に残ってしまう。
短く、丁寧に、はっきり返す。
「承知しました」「確認します」。
それだけで、相手との間にひとつ線が引けます。
「言われたことを真に受けすぎない」「その人のクセと捉える」は、
それぞれ二割に届きませんでした。
受け止め方を頭で切り替えるのは、それだけ難しいということです。
言われた瞬間、体のほうが先に固くなってしまうのですから。
そして「信頼できる人や上司に相談する」は1.4%。
多くの方が、一人で抱えたまま、なんとかやり過ごしています。
「相談するほどのことではない」と、
自分の疲れを、小さく見積もってしまうんですよね。
七割が「合わないだけ」と答えたことと、どこかでつながって見えます。
家に帰ってまで、その人に自分の時間を渡さなくていい。
まずは、ご自分の心を守ってください。
なお、無視や嫌味、人格を否定するような言葉が続いている場合は、
合う・合わないの問題ではありません。
職場の相談窓口など、まわりの手を借りてください。
眠れない、体調に出ているときは、医療機関にご相談を。
ヴォルテでは、ことばや動きのワークを通して、
人との距離や、自分の言葉に向き合う時間をつくっています。
<調査概要>この記事は、全国の30〜60代の女性300名を対象としたインターネット調査をもとに、スタッフがまとめたものです。実際に寄せられたお声ではありません。設問によっては、ほとんど選ばれなかった選択肢もありました。
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