言語造形からの贈り物11 ~な行(N)からわかること その1~
日本語を母語とする日本の方にレッスンするようになって、20年弱がたちます。
この音(子音や母音)が、日本の人にはとくに必要だ。そういう音がいつくかありますので、
ご紹介していきます。
音から見て、何が起こっているのか?
言葉における音って、どういう意味があるのか?
それによって、人や状況をどう読み解くのか?
それらを回を重ねて、しばらくの間、お伝えしていきます。
まず最初の例は舌がでるケースについてです。
話している時に、舌が出る
日本語ではふつう、舌は出ません。舌がでる音がないからです。
例えば英語だと「th」の音が舌を出しますね。英語では逆に「th」で舌を出す。
そういう言語体系です。
でも日本語にそういう音はありません。
それなのに舌を出して話す方が、割合と多く目に付きます。
正確に数えたことはありませんが、だいたい10人いらっしゃると1~2名、
多いと3~4名いらっしゃいます。
けっこう多いですね。
舌足らず
本来舌が出るべきではないのに、口から出てしまう。
「舌足らず」と呼ばれ、ことばのつまずきに相当します。
シュタイナーは厳しくて、言語の病と呼ぶことさえありました。
でも実際には日本人にとても多いんですね。
しかもご本人たちも周囲も、ことばの遅れや乱れとは捉えてはいませんし、
そもそも舌が出ている自覚もないです。
わたしとしては、まず現象をご紹介したり、
WORTEで行っている対処法についても触れていったりしたいと思います。
顕著なのは「な」行
どの行、どの音で舌が出るのかは、言語によって違います。
ドイツ語で言語造形を学びましたが、ドイツ語ではSの音で舌が出てしまいます。
舌足らずが症状として現れるのはSの音なのだ、と言えます。
日本語ではSではありません。(Sの音についてはまた別の機会にご紹介いたします)
「な、に、ぬ、ね、の」の「な」行です。
な行で舌が両唇からはみ出してしまうのです。
どのような意味があるのか?
のちに私が実際に拝見してきた例から、ご紹介していくとして、
まずシュタイナーがどのように言っているかをご紹介します。
舌が歯列からはみ出てしまうとき、
それはまるで、魂が体のないまま、じかに自然に身を任せるかのようだ
(GA282 358ページ ドラマコース ルドルフ・シュタイナー)
この後、この音をするといい。それも若い時からするといいと
話が進んでいくので、これ以上の詳しい解説はありません。
けれども実際に日本でそういう方々をレッスンするにつれ、
まさにその通りだと実感するようになりました。
舌が出る人の共通点
「な」行で舌が出ている人とは話していると、直接、触られているような感じがします。
もちろん、おひとりおひとり、
様々な理由や原因でそうなっておられます。
たとえば押す力が足りないから、とか、こもる力が強すぎるから、
その原因は自分に自信がないから、とか、
外を見ていないから、とか、目が悪いから、などです。
それらはしかし、すべて、ひっくり返すことができれば、長所です。
次回から一つ一つ、見ていきましょう。
言語造形人間学について
言語造形人間学は小野恵美のオリジナルの造語です。
シュ タイナー夫妻の始めたこと ばの芸術、言語造形を20年間実践し、ことばの音(子音、母音)と身体や動き、意識との関係、人間の成長との関係などを研究してきました。お話を教えるこ と、オリジナルの言語造形練習文を個人レッスンで各自に適応することで、その確実さを確認してきました。言語造形人間学は、シュタイナーの言語造形の精神 が結実したものです。ヴォルテのレッスンは、言語造形人間学に基づいて行われます。またヴォルテの上級クラスでは、集中講義としてその理論の講義を受ける ことができます。
まずは、
無料メール講座
『ことばを学んで、未来を変える』
で学んでみませんか?
無料でも、一切手抜きなしの内容です。
動画もたくさん入っていて、わかりやすいと評判です。
そして何より、すぐに日常生活に役立つものばかりです。
お申込みは下の写真をクリックしてください。
